時間の流れと共に代わってゆく人と社会。
それでもGackt自身は何年経っても変わっていないと理解していただきたく
1番明確な言葉で書かれている99年1月に発売されたSHOXXを一部紹介します。
MALICE MIZER脱退前の音信不通騒ぎの失踪中に、突如姿を表して語られたこと。

この知識を得た後で、彼の曲に触れて見て欲しい。
詞の意味が、よりダイレクトに伝わるのではないでしょうか。


MALICE MIZERに対して
僕はね、マリス・ミゼルのメンバーを“マリス・ミゼルのメンバー”として見る以上
彼らのことは認めてるし、愛してる。
それはこれからも変わらない。
ほんとに様々なぶつかり合いがあって、それでも僕らはこれまで何とかしていつも答えを導き出してきた。
だけど、ある時そのぶつかるっていうことが出来ないって言い出したメンバーが出てきたことも事実であって。
だって…僕の“眼を見ることが出来なくなった”って言われたらさ、僕はそれ以上もう何も言えない。
今後かかわるもかかわらないも、彼らが“一緒にやろう”って言えば一緒にやるだろうし
一緒にやれないっていう気持ちがあるなら一緒にはやれない、っていうだけのことじゃないかな。
一つだけ言えるのは彼らが僕の眼を見られるようになったら、その時は一緒にやれるはずだっていうこと。
いろんなことをうやむやにしたい場合って、みんな必ず“音楽性の相違”っていう言葉を使って流すでしょ?
僕は絶対にそういうことはしたくない。
単に、彼らが僕の眼を見られるようになるまで僕は僕のやれることをやろう、っていうことなんだから。
ファンに対して
それでもね、マリスじゃない僕は認めないっていう子たちはきっといると思う。
それでも、僕は必ずみんな分かってくれるはずだって思ってる。
僕のことを感じてくれようとする人たち、見ようとしてくれる人たち、待ってくれる人たちに対しては、まず
心から感動というかたちで応えたい。

僕のつくったものに対して発せられるファンの人たちの想いが救い。
時にそれは想いだけじゃないかもしれないけど、そういうみんなの反応や声だと思う。
救われてるって思うし、心から支えだと思ってる。
作品について
この写真にはこれからの自分って言うのが凄くあらわれていると思うし、そういう想いが含まれている。

      

彼は……飛び立って、空に還ったわけではなく、そこから何かの力によって地上に堕ちたんだと思う。
そして、人間に生まれ変わって初めて人として感じる痛みという感情を知った。
空から堕ちて痛みを知った彼は、地上で人間と言う試練を感じた時に心で何を最初に感じるだろう、って考えた時に
“空から堕ちてきたなら空に近いところで何かを探しに行くんじゃないか”って思った。
孤独と痛みを正面から感じるために。

この話は「Le ciel」の内容ともリンクしている。

 
(画像左:アルバム『merveilles』ブックレット 右:ライヴ映像『merveilles〜終焉と帰趨〜 l'espace』パッケージ)

彼は堕ちなければずっと生も死も与えられなかったわけで
けれど堕ちることで彼はあらたに人としての痛みとともに命を吹き込まれたわけだし。
たとえ、その先にあるのが死だったとしても、彼は前に歩くしかない。
そしてきっとさらに自分という存在の意味を感じるんだと思う。
物語は続いているし、まだまだこれからなんだよ。

※画像はあくまでも一部ですので、全体と飛鳥の見解を知りたい人はこちら(書庫のコンテンツ内のページです)。
決意した生き方
僕はこれからも絶対にどんなことにも眼を背けはしないよ。
確かに、いろんな面で“これがこうじゃなければもっと良かったのに”と思うところもないわけじゃない。
でも、“もし”っていうのはあくまでも仮定で甘えでしかないから。
みんなが出した結果、僕が出した結果それが全てでしょ。
だから僕は、これからも今までのように全身全霊でやっていくだけ。そういうことだよね。
僕は僕であり、Camui Gacktだということ。
まずはそれが伝わればいい。全ては本当に、ここからだよ。


Gacktに向けられたマリスの反応は「愛してる」の意味が分からないという怒りでした。
「帰って来るのを待っていたのに裏切るような形で雑誌(これ)に出ていて、人として信じられなくなった」とも。
それでも彼は「僕は何も変わっていない」と言い、曲の中で「今も愛している」と歌い続けるのです。
届かない想いだと感じながらも、己と戦うことをやめないGackt。
様々な活動をして、表現方法や世界を変えながらも、歌っている内容の一貫性が伺えます。
より詳しい曲のお話は書庫にて。



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