このHPについて


私がネットを始めたのは1999年。
PCの普及がまだ一般的ではなく、他の端末ではネットが繋がっていない時代。
それでも全国のミゼラーと繋がる魔法の箱は私にとってとても魅力的だった。

当時はファンサイト文化が主流で、多くの人が自分のHPを開設していたので
自分もやりたいと思うのはごくごく自然な流行の一端。
ただ、公式に載っているものと同じ簡単なアーティスト紹介をするだけのHPが非常に多く
デザインが違うだけの量産情報には興味が湧かず。

MALICE MIZERのファンとして提示出来るものは何があるかと考えた時
曲の世界観を紐とく読解レポと、波乱に満ちたGackt脱退への想いを綴りたいと思った。
HP作成に必要な知識が皆無どころかタイピングも満足に出来なかったけど
やりたいことが明確なビジョンとして浮き上がって
毎日数時間コツコツと制作し、ようやく開設したのが2000年3月31日。

当たり障りのない情報ばかりだった当時のファンサイト文化の中で
どろどろした感情をふんだんに詰め込んで発信し始めた私。
それまで頻繁に行っていた文通の中で色んなファンの空気を察していたからこそ
マリスから快く送り出せないGacktに対する不安や不満を含め
孤独に震えるミゼラー心理を追求したかった。
そして私が感じているマリスの魅力をもっと知って貰いたかった。

初日からカウンターは500以上まわり、リアクションは想像以上。
毎日たくさん届くHPの感想メールは
覚悟していた反論もあったものの、泣いて感動したことを伝えてくれる人がたくさんいた。
とにかく皆熱く、普段蓋をしている感情を見せてくれる人で溢れ返った。
発信する価値を強く感じて、毎日毎日更新してHP運営に情熱を注いだあの頃。

レンタル日記やブログへの移行が主流となってファンサイト文化が廃れ始め
公開範囲を指定出来るSNSの誕生により、2005年から私も一時姿を消すことに。
潜伏期間の間にMoi dix MoisやKoziさんのライヴにも行かなくなるものの
ミゼラー魂が消えることはなく、もっと多くの人に向けて叫びたい想いが再び膨らんでいった。

マリス関連の記念日にはmixiの足あとにミゼラーさんであろう人の名前が並び
私からの何かしらの発信を待たれている感覚がずっとあった。
HP更新に必要なログインIDとパスワードを紛失するも
一切更新をしていなかった数年間も毎日何人も訪問者がいて
古くなった想いや情報をもっと整備した状態で見て欲しくて再び本気で着手することに。

気付けばもうファンサイト文化は壊滅し
更新が止まっているか存在自体が消えているサイトしか見かけなくなっていたので
目立つことへの勇気や責任の重さへの懸念はあったけど、消滅の流れに逆らうことを決意。
今だからこそ出来ることがある筈。

リアルタイムに見て貰うだけではなく
数年経って当事者たちの声が響かなくなった時に過去を知る手段が必要だと感じ
「ネット上に残す情報」という意識が高まった。
過去の活動を見て感じた想いその全ては
過去を生き、今も意欲を持つ人だけが語れるのだ。

私が見ず知らずの不特定多数に向けて赤裸々に色んな話を語るのは
過去には勿論、今も救いを求めている私がいるから。
寂しかったし、苦しかったし、どう受け止めていいのか悩むことが多く
大好きなものを素直に楽しいと感じられずに長い迷宮で彷徨う心。
そこに必要なのは似た気持ちでいる誰かの存在を知ることなんじゃないだろうか。

楽しいことだって同じ。
アウトプットして誰かと共有するっていうことは
自分の好きなものを肯定してくれる人と出会えるということ。
マリスが好きっていうだけで頭がおかしい気持ち悪いって言われ続けた時代があるからこそ
「いいよね」って復唱してくれるだけでも私は嬉しい。

理解度があがることで寄り添えるようになったりもっと好きになったり
その情報があったら何かが変わることを知ってるんだ。
メンバーの発言1つを取っても
その背景にあるエピソードやその当時のファンの様子がなければ意味が分かりづらいものが多い。
だから自分に出来ることなら誰かの手をひいてあげたくて
もっとメンバーの意図を皆に理解して貰いたくて。
他人の感想に触れることによって感じ方が変わるものっていくらでもあると思うから。

あくまでも私の感性によるもので、私の提示するものが正解だという保証はないけれど
探究心を持って考えることをやめず
手探りで壁にぶち当たりながら迷宮を這ってきた私の人生が
1つの道しるべになればいいな、と。

それだけMALICE MIZERに心を奪われ
綺麗な形で終わることの出来なかった過去に今も囚われている。
でもミゼラー人生の中で今が1番楽しい。
終わることのない苦しみを背負っていても
この世界から離れないまま笑顔になれる人が増えますように。

そして、苦しみを体験せずに新たにファンになった人たちは
今のメンバーが楽しそうにステージに立っている背景に血の歴史があると知ることで
もっと目の前の奇跡に寄り添えますように。
あなたがそこにいること自体がMALICE MIZERの歴史のひとつなのです。


2015年08月11日

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